九州の市場の中心でもある博多駅は、JR線の鉄道のみならず福岡空港や博多港にも近いことから、陸・海・空を結ぶ交通拠点として高いポテンシャルを誇っています。
構想開始から約5年、2011年3月3日、 博多駅は『JR博多シティ』として生まれ変わりました。地下3階、地上10階建てで延べ床面積約20万平米のこの建物は、商業施設としては全国最大規模の駅ビルです。この中で今回当社では、9階の『JR九州ホール』の映像設備と、10階の『JR博多シティ会議室』の映像音響設備工事を行いました。
本プロジェクトのポイント
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全国最大規模の駅ビル「JR博多シティ」として生まれ変わった博多駅
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最大収容680名の大型ホールや大会議室に設備を導入
アプローチ
JR九州ホール
最大収容人数680名は市内でも最大級。ここでは、演劇や展示会、観光物産館など、さまざまな目的での利用が想定されています。
本システムでは、調整室・舞台・客席・ギャラリーの各所に映像入出力パネルが設置されていて、そこに接続された持込機器及び、ホール内外に設置された複数台のカメラの映像が調整室の映像架内に設置されたマトリクススイッチャに集約されます。そしてそこから、プロジェクター、ホワイエや各控室のモニター、前記の各所のパネルに任意の映像の送り出しを行っているため、催事の大小にかかわらず、多目的な運用に柔軟に対応することができる仕組みとなっています。
取材させて頂いた時点で、まだオープン前であったにもかかわらず、この先1年間は既に50%以上の予定が埋まっているそうです。そうしたことからも、このホールの重要性や、設備に対する期待が窺えます。
JR博多シティ会議室
スライディングウォールにより4部屋に分割が可能な大会議室は最大144名収容。講義形式での利用を目的として作られた空間で、利用規模の大小に応じて部屋を分割することができ、それぞれの分割パターンに合わせた映像音響設備の利用が可能です。
プロジェクターや各スピーカーを用いた映像音声の出力や、操作卓による運用中の操作など、これら全ては分割パターンにかかわらず同等のスペックで使用できます。こうすることで、講演者や受講者が違和感なく講義に集中できるよう配慮されたシステムとなっています。
九州新幹線全面開通に伴い、九州と本州さらには海外を繋ぐ架け橋として、益々九州博多の地は発展していきます。その中核を担う『JR博多シティ』で仕事ができたことに深く感謝し、また、今回施工した設備が多くのイベントや会議を充実させる一つのアイテムとして、大いに活躍することを期待しています。