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「レーザー」or「ランプ」、プロジェクター統計調査

  • レポート/コラム

国内主要メーカー9社、合計300機種のスペック情報を調査。レーザー光源モデルは、現在どのくらいのラインナップがあるのだろうか?液晶パネルとDLPチップ、どちらの方式が多いのだろうか?アスペクト比や解像度は?など、メーカーごとの傾向など含めて統計結果をまとめます。

調査概要

モデル数について

調査をして改めて感じたのは、取扱いモデルの数です。主要メーカーとはいえ、9社で300機種。1社あたりの平均に換算すると33機種。どのメーカーのどのプロジェクターを選べばよいのか、悩んでしまいますね。

メーカー毎の取り扱い数を見てみると、一番多いのがPanasonicの65機種、続いてEPSONの50機種となります。ここまで機種が多くなっている背景としては、やはりレーザー光源(レーザーダイオード)モデルの台頭が大きいのではないでしょうか。それでは次に光源別の集計を見てみましょう。

「レーザー」or「ランプ」:光源について

長寿命で安定した性能を保つことができるレーザー光源モデルの出現。ランプ光源(高圧水銀ランプ)における短所の多くを解消できることは、プロジェクター業界における革命といっても過言ではありません。以前は取り扱うメーカーやモデルも限定的でしたが、現在では主要メーカー全てにおいてレーザー光源のモデルを提供するようになりました。

レーザー光源のモデルは増えていますが、全体としては、まだまだランプ光源のモデルも主力です。レーザー光源の価格の方が割高であることが主な理由だと思われます。
光源の種類は、レーザー方式とランプ方式以外に、ハイブリッドと呼ばれるレーザーとLEDを組み合わせたものやLEDのみを光源とした機種もありますが、LEDを使用した製品は明るさが中程度(4,200lm)以下のモデルになります。

「液晶」or「DLP」:表示素子について

プロジェクターは、光源から出力された光を表示素子に透過または反射させることで映像を生成します。表示素子は液晶パネルもしくはDLPチップを採用しているモデルに大きく分けることができます。液晶については、鮮やかな色彩の再現が得意ですが、使用による経年劣化により色味の変化や色ムラが少しずつ出てきてしまうなどの短所もあります。DLPは光のON/OFFを画素ごとにコントロールする為、黒の再現性に強く、液晶よりも高寿命といわれています。いずれも技術進化に伴い、その差は少しずつ狭まってきています。

ハイブリッド、LED光源のプロジェクターは、DLPが主流のようです。ランプ光源、レーザー光源のプロジェクターは、DLPと液晶のモデルが混在しています。
表示素子は、メーカーによっても特徴があります。EPSONとSONYは液晶(3LCD)、RICHOとCASIOは、DLP(1チップDLP)の採用率が100%となっています。

解像度とアスペクト比について

4K以上の高解像度モデルが少しずつ増えてきていますが、WUXGA 1920×1200(32.0%)とその廉価版的存在のWXGA 1280×800(33.0%)が主流になっています。FHD 1920×1080(4.3%)の解像度は、縦に少し大きいWUXGAでカバーできてしまうこともあり、モデル数が思っていたよりも少ない印象です。また、ワイド画面が主流となる中、アスペクト比が4:3のXGA 1024×768(19.0%)が健闘しています。

おわりに

レーザーやLEDなどランプ以外の光源の機種が充実してきましたが、機種の数が多く選定の際には、頭を悩ませてしまいそうです。医療系での利用であれば色の鮮明さを優先し液晶パネルのモデルを選んだり、保守にかかる手間の軽減や安定運用に重点を置くのであればレーザーやLEDなど長寿命の光源を選んだりします。映像が暗くて見難いようでは、本末転倒ですので、まずは優先的に明るさ(スクリーンのサイズ、部屋の環境)の目星をつけた上で、予算に合わせ選定することをおすすめします。

※当社では、部屋の環境と目的に応じ最適なプロジェクターやスクリーンをご提案しております。お気軽にお問い合わせください。>>お問い合わせフォームはこちら

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