2011年12月10日、北九州市若松区にある競艇場ボートレース若松の敷地内に外向発売所「カッパ☆ピア」がオープン致しました。カッパ☆ピアでは、ボートレース若松が開催する全レースをはじめ、全国で展開されるレースの舟券を年間最大360日、最大4場・48レース購入することができます。この施設内で今回当社はモニターによる表示システム及び、映像(一部音声も含む)送受信設備の導入を行いました。
本プロジェクトのポイント
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北九州市、競艇場ボートレース若松の敷地内に外向発売所「カッパ☆ピア」がオープン
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この施設内にディスプレイによる表示システム、映像・音声送受信設備を導入
※外向発売所とは
競艇場を設置するためには、大規模な土地と水利その他の設備が必要なのは言うまでもありません。そこで、舟券の販売を拡大するために、市街地や高速道路のインターチェンジ付近などの交通の便がよい地域などで舟券の販売に特化した施設を設けるようになりました。これを場外発売所(通称:ボートピア)と呼びます。
ボートピアでは複数の競艇場のレースの模様を映像・音声によりリアルタイムで観戦が可能ですが、その一方で、競艇場では場内でのレースのみを発売する状況が続いていました。そこで、一部の競艇場では、施設内に場外発売所と同等の機能を持った大規模な外向発売所を設置しました。平日開催が多い競艇で、仕事等の都合で入場観戦できない顧客に向けて、早朝の通勤時間帯から舟券を発売することを目的として設置された事例が多かった外向発売所ですが、これに場外発売所の機能が含まれることにより、複数の競艇場で行われているレースの観戦及び、舟券を終日購入することが可能となりました。これ以降、全国24カ所の外向発売場が整理される運びとなりました。
アプローチ
モニター表示システム
施設内には数多くのモニターが設置されており、我々が施工したものだけでも50台近くになります。特に、観覧席及び投票ホールでは5台1組で映像表示が行われ、場名と実況映像、各種オッズが表示されます。また、実況音声がスピーカから拡声されており、それが4場分(4セット)並んでいるので、まさに壁一面にモニターが設置されているような格好となっています。また、出入口となる風除室ではカッパ☆ピア内で実況が行われている場名が表示され、喫煙所内では各会場の実況の様子を見ることができ、施設内のどこにいても観戦が可能という仕組みです。
映像(音声)送受信設備
前記のシステムで挙げた施設内の4会場分の場名・実況・各種オッズの映像(音声)に加え、若松競艇場で行われているレースの映像、競艇場の映像(音声)を別会場へ配信など、様々な映像信号のやりとりが随時行われます。更に、アナログ主体で行われていた信号の送受信にデジタル信号が加わった上、長距離配信も必要なため、アナログ/デジタル変換や光ケーブルを使った長距離伝送を行い、今回のシステムは成立しています。
短期間の中で、複雑に交り合うシステムの解読に始まり、事前の検証や確認、大人数を投入しての現場施工。緊張感の続く仕事ではありましたが、うまくシステムが機能していることを確認できた時の気持ちは言うまでもありません。また、今回取材に協力頂いたご担当者様からは、競艇場における映像配信の概念や動向など、普段は知り得ない貴重なお話を伺うことができました。