横浜開港100周年の記念事業として1961年に建設された横浜マリンタワーが約3年の改装工事を経て2022年9月1日にリニューアルオープンしました。街のシンボルである横浜マリンタワーは、歴史ある観光施設として更なる集客に向けて新たな体験や価値を提供していく必要がありました。
そこで、展望フロアの窓ガラス面にプロジェクションシステムで映像を投影することによる「夜景×メディア×アート」の特別なギャラリーを創り、様々なアーティストやアニメーションなど、コンテンツとのコラボレーション企画を開催。コンテンツが融合した特別な展望空間、足を運んだからこその体験ができる新たな価値を提供しています。
アプローチ
ガラスのような透過性で
景観を損なわずに演出
メインとなるギャラリーは展望フロア30階。夜景と映像を違和感なく融合させることがポイントのひとつであるため、ガラスとほぼ同じ透過率で世界最高クラスの透明性を実現するフィルムスクリーンを採用。景観はそのままに、驚くほどクリアな映像をプロジェクタで窓ガラス面に投影できます。
導入機器
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透明フィルムスクリーン
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レーザープロジェクタ
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天井スピーカ
デジタルサイネージで
展望フロアのイベント情報をタイムリーに表示
展望フロアにはサイネージディスプレイも設置。管理用パソコンからサイネージプレイヤを制御して、その日のイベント情報などを自動で表示します。
導入機器
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55インチサイネージディスプレイ
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サイネージプレーヤ
クライアントボイス
本プロジェクトに取り組まれていたリスト株式会社の櫻井怜歩様にお話を伺いました。
私たちのイメージを実現いただき、
笑顔がもっと生まれる
空間になりました。
- 夜景に映像を投影するという
アイデアを実現したい。 - 横浜マリンタワーは1961年に「街のシンボルになるようなタワーを作りたい」という横浜市民の皆さんの想いから生まれ、当時は灯台のような役割も担っていました。現在は横浜の景観を楽しめる施設のひとつですが、横浜にもタワーと呼ばれる高層の建物が増え「展望台から見える景色に付加価値を付けていくにはどうしたら良いか」ということを長い間考えていました。そこで、「夜景に映像を投影してみては」というアイデアに至り、実現可能な技術をもったパートナーを探しはじめました。
- リアルな対話とデモンストレーションが、
イメージを発展させた。 - アイデアはあったもののプロジェクトスタート時点では完成形のイメージが全くできず、社内でもこの方針で良いのか、コストをかけるべきなのかと不安もありました。映像システムさんに入っていただくことで、資料上でのやりとりだけではなくリアルにお会いして綿密に対話させていただき、また実際の機材を使ったデモンストレーションも実施いただいたことでイメージを発展しながら進めることができました。スタッフの方々の役割も明確でスピーディーに対応できたことも有難かったです。
- わざわざ足を運んでいただける展望台に。
- 景色の邪魔にならない形でガラス面にどのように映像を映すかの課題もありましたし、ただの”ハードや装置”にならぬよう、企画については試行錯誤してきました。IP（知的財産）も重要と考えており、横浜にゆかりのある方やモノを意識しています。例えば、著名なアーティストのミュージックビデオというコンテンツを通してコラボレーションさせていただき、観光でいらした方に楽しんでいただけたのはもちろんのこと、ファンの方々にもライブ会場だけでなくわざわざこちらまで足を運んでいただけるようになりました。アニメーションやマンガなどとのコラボでは、”推し”のキャラクターが投影されたタイミングでご自身と一緒に撮影を楽しんでいただく姿も多く見られ、非日常を味わっていただけたのではないかと思います。日中は通常の展望台として、夜にはコラボレーションを、と時間によって運営形態を切り替えられる点やコンテンツ自体も入れ替えがしやすいため、トレンドを追いかけながら開催できる点も魅力に感じています。
- 「横浜マリンタワー」×「コンテンツ」の
掛け算を続けていきたい。 - 「来てよかったね」とすごく幸せそうに帰っていくお客様の姿を拝見し、訪れて頂いた皆様の横浜での思い出になれたのだと感じることができました。リアルな場に行くことで体験ができるこうした取り組みの価値は非常に高いのだと思います。これからも「横浜マリンタワー」と「コンテンツ」の掛け算を続け、お客様の体験価値や満足度を更に高めていけるようなチャレンジをしていきたいと思います。
※所属・役職は取材時点のものです。
