横須賀市医師会が管理・運営する横須賀市救急医療センターでは、休日・夜間の急患患者の応急処置(内科・小児科・外科)を行っています。2014年4月1日より、同センターは、横須賀中央駅から歩いて10分とかからない好立地に移転しました。既存のセンターが老朽化したため整備されることとなり、新たなセンターでは、待合室や駐車場を広くし、特診室(隔離室)を増設、プライバシー保護のため全室個室の診察室を整備するなど機能面も改良されます。また、津波対策として機械棟に発電機なども設置、大規模災害時には地域医療救護所として機能するなど、横須賀市の人々を支える施設となっています。今回ESCでは、この救急医療センターに併設されている医師会館の大会議室、ホワイエ、理事会室のAV設備を施工しました。
本プロジェクトのポイント
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救急医療センターに併設されている医師会館の大会議室、ホワイエ、理事会室のAV設備を施工
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人々の支えとなる医療機関の活動の場でも、AV設備が積極的に導入、活用されている
アプローチ
利用用途にマッチした大会議室設備
大会議室には、170インチの大型スクリーンと8500ルーメンのプロジェクターをメインとしたシステムが導入されています。特徴的なのは、正面上手側の52インチディスプレイ。こちらには、講演の内容とは別のコンテンツ、例えば駐車場の案内などイベント時に適宜発信したい情報を調整室側のPCで作成し、タイムリーに表示させることが可能です。
また、調整室のガラスの高さは、確認モニターの高さまでしっかり検討され、操作者のみが見えるすっきりとした印象のつくりに仕上がっており、演者がステージに上がった際の視界への配慮やこだわりも感じられます。操作部はタッチパネル方式で、操作者にもわかりやすいインターフェースとなっています。
ホワイエ
大会議室入口前のホワイエにも60インチのディスプレイが2式設置されています。
こちらには、中の様子が確認できるよう大会議室に設置されたカメラの映像を表示することが可能で、ホワイエからも室内の様子をうかがうことができます。大規模なイベント時には、大会議室の入口を開放状態にし、ホワイエまでがひとつの空間となるような利用形態も想定されているとのこと。また、大会議室内のディスプレイと同様の案内情報を、コンテンツの上からテロップ形式に変換し表示させるため、大会議室内のイベント内容表示を行いながら、案内情報提示を行うことが可能です。
理事会室
理事会室には100インチのスクリーンと4500ルーメンのプロジェクター、各席にグースネックタイプの会議マイクが設置されています。なんといっても、円卓に設置されたモニターやマイクの納まりがとても綺麗で、まるでAV設備も一体化した什器のような見栄えになっています。
会議マイクシステムは、話者後優先や固定優先などパターンも変更でき、シーンにあった活用を行うことができます。
地域医療や災害時医療に対する前向きな取り組みは、その地域に住まう人にとって大変心強いものです。そのような、人々の支えとなる医療機関の活動の場でも、AV設備が積極的に導入、活用されていました。ユーザー様自身が気にされていたという意匠部分は、医療サービスでの行き届いた気配りのように、訪れた人の心をスッと気持ち良くさせるもので、私たちも大切にすべき部分だと感じました。